COLUMN Reika Saito / Israel Media
COLUMN

Reika Saito / Israel Media

2022年09月28日掲載

クラウドからのデータ漏洩ソリューション

クラウドデータの特定

みなさんはデータをどこに保管していますか?おそらくかなりの確率でクラウド上に保管していると思います。
Googleといった大手クラウドプロバイダーは、データ保護のソリューションを提供していますが、自社のプラットフォームのみをサポートするものです。
すべてのデータベースにて適応可能なソリューションを提供するイスラエルのスタートアップが行った調達についての記事をご紹介します。

Dig Security社、3,400万ドルを調達

Dig Security社は、クラウドプラットフォームにおけるデータ侵害の自動検出と対応を提供しています。

企業のデータを保護する必要性は新しいものではなく、現在32億ドルの時価総額を持つイスラエルのVaronis Systems(Nasdaq:VRNS)のような企業は、長年にわたってそれを専門に行ってきました。
過去には企業のデータは主にオンプレミスのサーバーに保管されていましたが、今日ではほとんどのデータはパブリッククラウドに保管され、多くの場合、複数の異なるクラウドプラットフォームに保管されているため、この問題には異なる方法で取り組むことになります。

昨年設立されたイスラエルのスタートアップDig Security社は、クラウドプラットフォームからのデータ漏洩をリアルタイムに特定し、対応するソリューションを開発しています。

9月14日、Dig Security社は、米国のファンドSignalFireが主導し、Felicis Ventures、Okta Ventures、そして3月に報告した同社のシードラウンドを主導したTeam8が参加するAラウンドで3,400万ドルを調達したと発表しました。

Dig Security社はこれまでに、合わせて4,500万ドルを調達しています。

Dig社は、同社の創業者であるDan Benjamin氏(CEO)、Ido Azran氏(研究開発担当副社長)、Gad Akuka氏(CTO)の3人の名前の頭文字を取ったものです。
Dig Security社の従業員数は40人で、そのうち35人がイスラエルにいます。

Benjamin氏によると、マイクロソフト、グーグル、アマゾンといった大手クラウドプロバイダーは、データ漏洩から保護するソリューションを提供していますが、自社のプラットフォームしかサポートしておらず、既存のすべての種類のデータベースに適合しているわけではないといいます。
これに対してDig Security社は、すべてのパブリッククラウドに接続し、そこに存在する組織のデータをすべて特定し、これらのデータが規制要件に従って保護されているかどうかを調べ、異常な活動を特定してリアルタイムに停止させることができます。
異常な行動は、外部からの攻撃である場合もあれば、組織内の誰かによるものである場合もあります。

「”Dig”を米国の銀行に接続したところ、1時間以内に、その銀行のすべての財務報告書が、元従業員の所有するAWS上のアカウントに毎日コピーされていることに気づきました。
問題は、データがどこにあり、どこに流れているのか、組織が把握していないことです。私たちは、データに関連するすべてのアクションを調査しています」とBenjamin氏は述べています。

クラウドデータ保護に取り組むイスラエルの新興企業には、今年3月に6,000万ドルを調達してステルスモードから脱却したCyera社もあります。
「私たちのユニークな点は、クラウド上のデータの可視化とカタログ化を提供するだけでなく、積極的にデータを保護することです。
私たちは、世界中のデータ侵害に基づいたモデルを持っており、攻撃を発見し、データをダウンロードしようとするユーザーをブロックするなど、自動的に対処することができます」とBenjamin氏は述べています。

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