COLUMN Reika Saito / Israel Media
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Reika Saito / Israel Media

2022年07月11日掲載

イスラエルにおけるユダヤ教―お祈り―

イスラエルには、「シェマ・イスラエル」と呼ばれる古代のお祈りの言葉があります。
世界中にいるユダヤ人の99.9%が知っているだろうともこのお祈り。信心深く宗教的な生活を送っているユダヤ人は毎日唱えますし、世俗的な部類のユダヤ人であっても暗記しています。
ユダヤの文化の愛すべき重要な一部になっているのでしょう。
このシェマ・イスラエル。その魅力の一つは文体だと思います。日本の俳句にも通じるものがあります。

俳句は日本のミニマリズム美学を体現した見事な形式とされていますよね。
俳句が5・7・5の3行から成り立っていることは、おそらく日本人であれば誰もが知っているとおりです。

シェマ・イスラエルも、この俳句の形式と同じような形式で書かれているのです。
5音節,7音節,5音節から成り立っていて、無理やりローマ字表記・カタカナ表記するとこんな感じです。

”Shema Israel シェマイスラエル 
Adonai Eloheinu アドナイエロエ(イ)ヌ
Adonai Ehad アドナイエハッド”

文字にしてしまうとリズムがうまく伝わらないのですが、歌唱として演奏もされているので、ご興味のある方はYouTubeなどで「Shema Israel」を探してみてください。

意味としては、「聞けイスラエル。主は一つである。」といったところでしょうか。
このように、本来的にはユダヤ教の神への信仰を表現するお祈りですが、単に宗教的な意味を超え、ユダヤ人の文化の一部として社会に溶け込んでいるものでもあるのです。

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