COLUMN Reika Saito / Israel Media
COLUMN

Reika Saito / Israel Media

2023年08月14日掲載

ビジネス上の誤送金を回避するサイバーセキュリティ企業

独自のネットワークによって決済情報の保護を図るサイバーセキュリティシステム

Trustmi社は2021 年にイスラエルで設立されたサイバーセキュリティ・フィンテック企業です。
2015年に同じくイスラエルで設立されたサイバーセキュリティ企業、Cynet社に勤務していたShai Gabay氏とEli Ben-Nun氏によって、世界中の企業がビジネス上の支払いを適切な場所に確実に送金することで収益を保護できるソリューションの構築を目指して同社は設立されました。Trustmi社の使命は「支払いをシームレスに保護する」ことで、サイバー攻撃による損失を排除することで、企業の決済保護を支援するエンドツーエンドのソリューションを提供しています。

イスラエルのサイバーセキュリティ・フィンテック企業Trustmi社が1700万ドルを調達

イスラエルのサイバーセキュリティ・フィンテック企業のTrustmi社は、ステルス状態(非公開状態)から脱し、Zeev Venturesが主導、Cyberstarts社が参加した1700万ドルのシリーズA資金調達ラウンドの完了を発表しました。同社は2021年にShai Gabay最高経営責任者(CEO)とEli Ben-Nun最高技術責任者(CTO)によって設立されて以来、2,100万ドルを調達しています。今回の資金調達により、Trustmi社は企業顧客ポートフォリオを拡大し、ビジネス決済を大規模に保護することができるようになります。
また同社は7月末、ビジネス・ペイメント・セキュリティ・プラットフォームの提供開始も発表しました。Trustmi社は、サイバー攻撃や社内での癒着、人為的ミスによる損失を排除し、支払いが正しい場所に行われるようにすることで、企業の支払いを保護するエンド・ツー・エンドのソリューションを提供しています。

Trustmi社は、既存の組織のワークフローにシームレスに統合できる柔軟なソリューションを提供することで、決済プロセスの分断を克服する全体的なアプローチを取っています。同プラットフォームは、決済プロセス全体のすべてのデータに接続して将来の不正やエラーを検出・排除することで、多大な財務的損失を回避するための最適な保護を企業に提供します。また、何千ものベンダーや企業からの強力なクラウドソースデータを統合する独自の「Trust Network」を活用し、脆弱性を明らかにし、疑わしいシグナルを検出することで、ビジネス決済の保護を最大化します。

Gabay氏は、「私たちは単なるプラットフォームではなく、勝利のためのパートナーであり、企業の信頼を得ることが私たちのDNAです。企業としての私たちの野心は、世界のセキュリティ市場をリードし、再定義することであり、この重大な課題に取り組むために私たちの潜在能力を最大限に活用することです。私たちは金融損失を防止し、送金プロセスを最適化することで、お客様の何百万ドルも積極的に救っています」と述べています。

Ben-Nun氏は「ビジネス決済の保護は、画一的なアプローチではないことを私たちは知っています。当社では、お客様の決済プロセスに変更を課すのではなく、それを強化します。当社の中核的使命は、企業がワークフローを中断することなく、ベンダーの支払いを容易に保護できるようにすることです」と付け加えています。

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