COLUMN Reika Saito / Israel Media
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Reika Saito / Israel Media

2023年06月12日掲載

Microsoft Israel、ChatGPTのセキュリティ開発へ

Microsoft社の最も戦略的なグローバルセンターであるMicrosoft Israel Development Center

Microsoft社が2019年に投資を開始したOpenAI社。同社が開発しているChatGPTのセキュリティソリューションをMicrosoft Israel R&D centerが担当することが報道されました。
「イスラエル独自の技術資産と起業家精神を活用して、Microsoftのビジョンを実現する戦略的な製品とサービスを主導すること」を使命に掲げるMicrosoft Israel R&D center。このセンターは、サイバーセキュリティ、ビジネス分析、人工知能など、影響力の大きい多数の分野の 30 の製品開発チームで構成されています。

Microsoft Israel R&D Center、ChatGPTのセキュリティ開発を担当

OpenAI社のCEOであるSam Altman氏は、イスラエルにOpenAI R&D Centerを開設する予定はなく、同社のすべての活動をサンフランシスコに集中させることを望んでいますが、内情に詳しい関係者は、企業向けに販売するチャットボットChatGPT版の商品化にあたり、イスラエルのヘルツリーヤにあるMicrosoft R&D Centerがサイバーセキュリティソリューションを開発し、重要な役割を果たすと述べています。

Altman氏は5日、テルアビブでIsaac Herzog大統領に会い、テルアビブ大学で会議をする間にヘルツリーヤのPituahにあるMicrosoftのキャンパスにも訪れました。その晩Yuval Noah Harari教授と夕食を共にし、ヨルダンに向けて飛び立ちました。

Microsoft社はすでにOpenAI社に100億ドルを投資しており、OpenAI社の中心的な問題の一つを解決するために、両社の協力関係は深まることになります。
Altman氏は、AIによる人類滅亡の危機以上に、赤字のOpenAI社が投資家の間で最もホットな産業の一つになるか、これまで得た膨大な知識と優位性を、どのように商業化できるかに頭を悩ませています。しかし、ChatGPTのセキュリティ侵害が存在する限り、OpenAI社の未来は限られていると言えるでしょう。

この問題に取り組むため、Microsoft Israel社は、銀行、保険会社、工場、病院など、サービスの信頼性が高く故障が少ないだけでなく、プライバシーやデータのセキュリティも高いレベルで求められる組織で、OpenAI社が現在到達できない顧客に到達できるような技術の開発に参加する予定だと、関係者は伝えています。

ヘルツリーヤにあるMicrosoft R&D Centerは、グローバル企業の主要なサイバーセキュリティセンターであり、イスラエルのサイバーセキュリティのパイオニアの一人であるMichal Braverman-Blumenstyk氏が管理しています。

ほとんどのハイテク企業で最近レイオフが行われていますが、Microsoft Israel’sのサイバーセキュリティへの投資は、今後も増え続けるでしょう。昨年、同社はこの分野に40億ドルを投資すると発表しています。

協力は相互になります。OpenAI社とその科学者は、Microsoft社のAI機能を進化させ、既存の脅威や潜在的な脅威について訓練することもできるようになります。3ヶ月前に発売したpenAIのAIツールCopilot製品は、この技術を反映しています。

Microsoft社は、データセキュリティ管理者に自社を守る能力を提供することを目的に、ChatGPTにAIの知見を適用しています。

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