COLUMN Reika Saito / Israel Media
COLUMN

Reika Saito / Israel Media

2022年11月30日掲載

機密情報の「管理」に着目したセキュリティ・ソリューション

機密管理

どの企業も多く保有している「機密」。どのように管理していくのが適切なのでしょうか。
イスラエルのスタートアップはゼロナレッジ技術を用いたコストの大幅削減を可能にするプラットフォームを提供しています。
同社の技術力と調達についての記事をご紹介します。

機密管理プラットフォームAkeyless社、ゼロナレッジソリューションのために6,500万ドルを調達

「機密管理は攻撃対象領域を減らすべきですが、既存のソリューションは攻撃対象領域を増やすだけです」と、Akeyless社のCEOは述べています。

人には機密があり、誰もがそれをどこかに保管しておかなければなりません。現在では、ほとんどの人がハードディスクに偽のラベルを貼ったフォルダーを使用しているだけです。しかし、SaaSベースの機密管理プラットフォームであるAkeyless社は、DevOpsやITワークロードを安全かつ効果的に保護したいと願う企業に対して、ハイテクな代替手段を提供しています。

11月16日、イスラエルを拠点とするこのプラットフォームは、6,500万ドルのシリーズB資金調達ラウンドを終了し、これまでの資金調達総額は8,000万ドルに達しました。このラウンドはNGPキャピタルが主導し、既存の投資家であるTeam8 CapitalとJerusalem Venture Partnersが参加しました。

また、New RelicとCA Technologiesの元COO兼社長であるMike Christenson氏が投資家および取締役として参加したことも発表されました。

Akeyless社は、簡単に言えば、開発業務上の機密情報を厳重に管理するものです。毎年数百万件のセキュリティ違反や情報漏えいが発生している中で、このプラットフォームが必要とされています。

「既存の機密管理ソリューションは、企業の現在のニーズを満たしていません。組織は、大規模なメンテナンス要件を考慮すると無料とは言い難いオープンソースの機密保持システムや、導入や使用が困難でライセンス費用が高い商用ソリューションに代わるものを求めています。機密管理は攻撃対象領域を減らすべきですが、既存のソリューションは、チームが安全を確保し維持するための追加のインフラを作り出すことによって、攻撃対象領域を増やすだけなのです」とAkeyless社のCEO兼共同経営者のOded Hareven氏は述べています。

Akeyless社の特別な点とは

Akeyless社は、サービスソリューションとして真のゼロナレッジ・シークレットマネジメントを提供する唯一のプラットフォームであると自称しています。マルチクラウドやDevOps環境における機密の管理とセキュリティを一元化し、ディザスタリカバリ、高可用性、グローバルスケールといったエンタープライズグレードの機能をサポートします。

Akeylessは、お客様の機密を保管し、Akeylessを含む他の誰からもアクセスできないようにします。ゼロナレッジ技術により、暗号鍵の断片を結合することなく、暗号化処理を行うことができます。

既存の機密管理ソリューションからAkeylessに移行した企業は、平均70%のコスト削減を実現しています。これにより、過去1年間で350%の収益増を達成し、現在ではWix.com、Cimpress-VistaPrint、Outbrain、Stashなど、幅広い業界の大手企業の機密保護に信頼を得ています。

Cimpress-VistaPrint社の情報セキュリティ担当シニアマネージャであるDaniel Fabbo氏は、次のように述べています。「Akeyless社のプラットフォームアプローチ、優れた技術、優れたサービスのおかげで、既存の機密管理ソリューションからの置き換えを簡単に決定することができました。すぐにコストの大幅な削減を実感しましたが、最大の収穫はメンテナンスを実質的にゼロにしたことです。」

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