COLUMN Reika Saito / Israel Media
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Reika Saito / Israel Media

2022年10月18日掲載

民間が進める「2回の」月面着陸

2回の月面着陸

イスラエルの民間企業が進めている月面着陸ミッション。
その特徴は、月の両側への2回の着陸。
このミッションを後押しするイスラエルの技術とミッションについての記事をご紹介します。

2025年に計画される月面着陸

Ramon.Space社の宇宙コンピューティングプラットフォームを搭載したLulav Space社の着陸センサー群はSpaceILの月探査機Beresheet 2に採用されました。

イスラエルの宇宙開発組織SpaceILは、2025年に月への2回の着陸を計画し、科学教育活動のプラットフォームとして5年間軌道上で継続することを目標としています。

SpaceILの共同創設者兼副CEOであるKfir Damari氏によると、SpaceILは、月の両側への2回の着陸という難しいミッションに、Beresheet 2の着陸センサーとナビゲーションシステム(Lulav Space社のビジョンベースの着陸センサーアルゴリズムとRamon.Space社の放射線耐性を備えたコンピュータプラットフォーム)を選択したとのことです。

イスラエルのナビゲーション・ソリューションを組み合わせることで、従来のレーダーやレーザーベースのシステムと比較して、優れた性能、耐久性、コスト効率を実現することが期待されます。

Ramon.Space社のCEOであるAvi Shabtai氏は、「宇宙での複雑なアルゴリズムのタイムリーで一貫した処理が、ミッションの成功と失敗を分けます」と述べています。

「これまで50以上の宇宙ミッションに携わってきましたが、イスラエルの月への追加宇宙ミッションは非常にエキサイティングで、私たちのコンピューティングプラットフォームが、今後さらに多くのミッションを後押しするエンジンとなることを期待しています。」

Beresheet 2に実装されるもう一つのイスラエルの製品は、インテリジェントビデオ伝送会社Maris-Tech社のJupiter-Space技術です。カメラ操作の管理、画像の保存と圧縮、いくつかのミッションアルゴリズムが両方の月面着陸機に実装されます。

さらに、スウェーデンの宇宙企業AAC Clyde Space社は、着陸船のミッション・コンピュータの提供を請け負っています。

「このコンピュータは、地球との通信、監視、故障の処理、自動着陸システムの管理など、すべてのミッションタスクを実行するフライトソフトウェアを実行します」とDamari氏は述べています。

「一方、ソフトウェアエンジニアのチームは、コンピュータに実装されるソフトウェアを書いています。このソフトウェアは、数日中に入手する開発モデルでテストされる予定です。」

2011年に設立されたSpaceILは、2019年に低コストの月プログラムであるBeresheet 1ミッションを行いました。残念なことに到着時にクラッシュしてしまいましたが、月に到達した最初の民間月ミッションでした。

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